私が2007年にプレイした新作10作品を、単純に私が楽しめた順に並べて好きなようにコメントしてみました。
なお、各ゲームの感想ページの「やってみて度」は、一応他人にすすめられるかどうかも考慮に入れてあるので、このページの順位とは必ずしも一致しませんのでご了解を。
二人のみクリア。シナリオ重視だと思っていたらそうでも無かった残念作。レトロな雰囲気は良かったんですけどね。ちなみに頭にきたのが、ヒロインのそれどうよという行動に主人公が反発したところ、脇役どもから「女心の分からないバカ」と素で責められたとき。これ、ライターに「お前はこの程度の女心も分からねえからエロゲなんてやってんだよ」とバカにされてるようで、かなりムカツキました(笑)。エロゲでは良くあるセリフとはいえ、誰がどうみても主人公のアホさ(鈍感さ)が明らかなときだけに使うよう注意してください。
フルコンプさせるだけのキャラの魅力はありましたが、シナリオの構成や仕上げが雑なのが痛恨。この設定なら陵辱BADを多少なりとも加えれば、満足度も上がったのではと思います。ブランド戦略に影響されたのかな?(Black Cycもあるので)
しまったハーレム一本道ものだったのか、と最後に面食らった作品。そういえば、同様にSLG系のうたわれるものもそんな感じでしたもんね。良質なツンデレが多かっただけに悔しさひとしおでしたが、SLG部の爽快さで十分モトはとれました。
しかしこのブランドの作品は、SLG部分のインターフェースが微妙なことが多いので、比較的オーソドックスだった本作以外は今後もあまり買わないと思います。
今年最大の勝利をあと一歩で得られる、まさにその直前で「BAKOHOOOOM!」と源文チックな擬音とともに吹き飛ばされた作品。ショップ特典テレカで採用率No.1のヒロインが全ルートで死亡とか、事前に公開されてたサンプルエロCGが何枚も使われてないとか、もうあ・り・え・ま・せっ〜ん! つまり広報展開では誰が見ても3〜4ルートはあるように見せかけ、いざ発売してみれば人気イマイチなヒロインの2ルートのみという、発売日買いしたユーザーに対する明確な背信行為。メーカー関係者の精神状態が心配されます。素直に吐いてラクになるのがオススメ。
こう経緯を書いてると、怒りがふつふつと再燃してくるのですが(笑)、それも発売された部分がそれなりに良くできていたが故。ヴィルヘルムのセリフ回しや、トリファの哀しくも狂気なマルチ商法などは痺れました。惜しい作品を亡くしました。
リーゼのみクリア。安易に攻略順に縛りを設けるのは(姫乃の前に夕菜が必要らしい)、積まれる可能性が高くなるので避けていただければ幸いです。基本にファンタジーが入ってますが、その辺はあまり気にならず普通の学園モノとして楽しめてしまう作品でした(それもどうかとは思いますが)。ムコ争奪戦という設定上、ツンデレが主人公に迫る(→惚れる)のに無理が無いので、ツンデレ好きには特にオススメしたいです。
つづみ、小羽、朝姫の3人をクリア。私はこのブランドの絵は大好きなのですが、絵がリアル寄りで音楽も凄いので、シナリオにもどうしても本格的なモノ、例えば実写でドラマ化しても違和感の無いぐらいのものを要求してしまうようです。今回でいえば、体験版の展望台のエピソードや、朝姫ルートはまさにそのレベル。山田一や田中ロミオのシナリオが合うんじゃないかなあ。そういう意味では、今後も手を出したくても出しにくいブランドのままになりそうです。
ちなみにピリオドを買ったことで、絵が気に入ってるのにチャレンジしてないブランドは、あとはオーガストのみとなりました。ただこちらはメインライターが固定のようで、このまま永遠に買わないかも知れません(笑)。
梢と美雪のみクリア。やば、年明け早々(1月)にいきなり今年一番の引いちゃったよ、と喜んでいいのか残念なのか複雑な気分になった作品。部活属性が高い私には、この手のモノが極端に少ないエロゲでここまで楽しませてくれれば満足です。ただ純愛系ではエロ軽視の私でも、チアガールコスのまま部室で本番というシチュは欲しかった。しかも変態チック、マニアックなヤツ。これが実装されていれば、より幅広い層に受け入れられたのではと思います。メインライターの次作のバルドシリーズにも期待です。
ほぼコンプ。やばいやばい、1月に続いて2月も大当たり引いちゃったよ、とこちらは素直に喜んだ作品。馬鹿ゲーで反りが合うシリーズは貴重なので、今後もこのメーカーのこのラインにはがんばってほしいです。ただ相変わらずゲーム部分(今回はSLG)がねえ…。いやほんとに、せっかくのシナリオを読ませないようジャマするようなゲーム部は、存在価値ゼロどころかマイナスです。パッチ当てる前の無敵バグ(祝詞連発で無敵)に気づかなければ、私にもクソゲーになるとこでした。自重してください。シナリオもアニェスルートは終盤グダグダでしたけど(笑)。
幼なじみの美味に尽きます。ツンデレのくせになんであんなにエロくて可愛いのか。彼女一人でソフト一本分の価値ありでした。さあみんな、早く体験版をプレイする作業に戻るんだ。
イリューダのみクリア。他のルートはつまらなかったらやる意味ないし、逆にイリューダ並に良くてもそれはそれで嫌だ、というぐらいイリューダルートにハマりました。ロボットモノと超能力の食べ合わせは最悪なんですけど、そういうものだと受け入れて(あきらめて)没入した私は、HappyEndの終盤で思わず涙が。恩のある人に、それを返せずに先立たれてしまった者の切なさが、非常に良く出ていたと思います。プレイ後、「たまには親孝行するか」「嫌な上司や客先にも一期一会で接しよう」と清々しい気分になりました(笑)。
SFものが好きな人、特に「包帯女がいなけりゃ天下をとれた」と嘆き、劇場版(旧)の不可解なラストに絶望した絶対セカンドチルドレン派(ツンツンツンツンツンデレ派)のあなたには、ぜひオススメしたい逸品です。
以上です。本数こそ例年に比べ減りましたが、地雷はほとんど無く、チアフル!から上は別の年なら一位になってもおかしくないほど楽しめたモノばかりで、非常に充実した一年でした。私はストーリーが陳腐でもキャラクターが好みならそれでOKなタイプなんですが、たまたまそういうゲーム(ライター)が多い年だったのかな? なんにせよ、来年以降もまだまだエロゲライフを満喫できそうです。
ちなみに本数が減った理由は明確で、ハッキリとプリキュア5のせい。萌えがあって燃えがあり、お笑いもあればエロス(何だこりゃ)もある。こんなものが一年間にわたり週一無料で降ってくるのですから、萌えメインでエロゲをしてる私は無理に買う必要もなくなります(笑)。来年の第二シリーズはさすがにマンネリでパワーダウンするとは思いますが、はたしてプリキュアなどものともしない魅力的なエロゲがどれだけ出てくれるか、楽しみです。
以下、声優の話など今年考えたことを適当に。
上記新作10本に出演していた声優のうち、2本以上に出ていた人達は以下の通り(脇役や別名等で集計はいい加減です)。
・3本 一色ヒカル、大波こなみ、かわしまりの、木村あやか、草柳順子
・2本 青山ゆかり、天水るみ、香澄りょう、このかなみ
昨年に比してかわしまりのが半減していますが、これは上にも書いたとおり、プリキュアのせいで声優買い等のムリヤリ買いをしなかったため。にもかかわらず、一色ヒカルや草柳順子など出演本数が多い声優と並んで、大波こなみが3本もあったのは収穫でした。私にはこの人は癒し系で、王賊でのお調子者キャラでも、チアフル!やピリオドでの心優しいキャラでも、仕事でササクレだった心を浄化してくれます。あと今年は、ピリオドの販促ラジオのパーソナリティーを努め、そこで週を追うごとに素の性格が明らかに。私は二次元でも三次元でも変人キャラは大好きなので(笑)、2008年も追いかけていこうと思います。
一方のかわしまりのの伸び悩みの原因は、この人が学園モノになかなか出てくれないため。今年の10本のラインナップに顕著ですが、私のエロゲ嗜好は純愛系の学園モノとバトルもので半々ぐらい。で、かわしまりのはバトルものには出てくれるのですが、学園ものが少ない。というか、2007年は抜きゲばかりに出てた印象が。監獄戦艦とかに出てもらっても困ります(笑)。2008年は学園モノのエントリー増を是非!
シナリオ買いする層にとっては忌み嫌われる一作品複数ライターも、そう悪くないのでは、というお話。
複数ライターのデメリットは、1.キャラの性格が一貫せずチグハグ、2.担当パート毎のクオリティ差が激しい、3.そもそも無名の低レベルライターの集まりだろ?、などなど。ハイリスクなのは明らかです。
ではメリットは、というとこれは単独ライターのデメリットの裏返しになるわけですが、ライティングに比較的時間的余裕がある(可能性が高い)こと。私も仕事でレポートを書いてる経験上、こなす量が多いと質の維持が困難になるのは当然です。単独ライターの場合、4〜5名の攻略ヒロインに質の差をつけることはユーザーが許さないため、いきおい「平均的に高いレベルだが突出したモノがない」か、「作品として小粒」か、「時間切れで尻切れトンボ」かになりがち。しかし複数ライターの作品ならこのくびきは無いわけで、つまりハイリターンが狙えると。
私がプレイした中ではダ・カーポIIやZwei Worterが、複数ライターでハイリスクなるもハイリターンが得られた典型でした。ともに最初に挑んだルートがダメダメ。しかし前者は共通パートの圧倒的物量で、後者は一部ルートが突出して良かったために、結果として大当たり。Zweiは今年のベストワン、DC2も積んだままのDC2SCに続いて、ダカーポーカーも買いそうです(笑)。
体験版が気に入ってライターを確認したら複数だった、という場合に躊躇するよりむしろ喜んで突撃できるようになれば、より起伏に富んだエロゲライフがおくれると思います。
DVDレコーダー購入以来、すっかりアニオタになった私が、今年ほぼ完走したエロゲ原作アニメの感想を。他にも色々ありましたが、ほとんど1〜2話で切ってます(笑)。
クオリティが高かったおとぼくと同じアニメ制作会社だけのことはあり、安定して楽しめました。原作では不遇だった小恋とななかにフォーカスしつつ、美夏を恋愛抜きで絡ませて、1クールで3人ものヒロインにオチを付けた構成はお見事。これで2クール目は朝倉姉妹に集中できます。一人忘れられそうなヒロインがいるのが不憫ですけど(笑)。
アニメオリジナルキャラが好評を博した希有なアニメ。というより、脚本がやりたい放題だったため、オリキャラも違和感なかったという方が正しいかも(笑)。第一話が謎の過去話で一見さんお断りの構成になったのは、同志を増やしたい原作好きとしては残念です。ダイジェストでエロも楽しめる、原作を知る人向けのアニメでした。
エロゲ界最強のヤンデレはアニメ界でも最強だった、ということを伝説とともに証明した作品。このアニメは、完全に新規顧客獲得用でした。原作信者なら基本ハッピーエンドを望みますからね。原作ではBADENDに力を入れることで信者を飢えさせ、ファンディスクでギガパッチをも許容させることに成功したメーカーは、アニメで二匹目のドジョウを狙う作戦。マジカルハート☆こころちゃん(Youtube)は、この手のスピンオフものとしては、かなりの売り上げになるんじゃないでしょうか。私ですか? 当然買います(笑)。
以上3つ。どれも原作が好きだから見続けられたような気もします(笑)。いずれも原作は大作ですので、アニメから入った人もプレイしてみることをオススメします。
Dies iraeで、誰がどうみても4ヒロインにルート(エンド)があるように宣伝しておきながら2ルートだけだった、という異例の不祥事を犯したブランド:light。例によって苦しい言い訳を発表して何とか処理しようとしていますが、ここはメーカーの人のためにも、真摯に反省して謝罪し、対応策を発表して出直してほしい。
メーカーの人にも言い分はあるのかも知れませんが、結果として数千人規模の人間から怒り・憎悪・蔑視などを受けています。これは、普通の人ならまず経験しない異常事態。よほど自分がやってることに自信がなければ耐えられません。もっともユーザーの怒りはいずれ風化しますが、メーカー関係者、特に当事者には、大勢の人に贖罪できなかった罪悪感・無力感が死ぬまで残ります。自らにダメ人間のレッテルを貼り、その後の人生でも逃げを打つクセがつく。これはキツイです。「この正月もいつも通りに過ごせた」という、胆力のあるスタッフには何も言いません。そうでなければ、文字通り頭を丸めて謝罪し、ユーザーに喜ばれるような対応をすべきです。同じ苦労をするなら、将来まで罪を引きずるゴマカシに苦慮するより、罪を認めそれを償うために苦労する方がずっとマシで、自らのためにもなります。自分がしていることが正義だと信じられる方が頑張れると思います。
んで、ユーザーの怒り鎮める対応策は、やはり「螢及び玲愛ルートの無料ダウンロード」。怒りのあまり本体を処分してる人もいますから、誰でも最初から最後までプレイできるようにします。2人分のルートがまるまるプレイできる、前代未聞の体験版となるわけです。ウルトラD級の不祥事には、E級の対応をとらないと駄目。ここまでやれば、怒りに震えるユーザーも、次回作を擁護して買い支えてくれるかも。中途半端はいけません。最大のピンチをチャンスに変える。得難い経験ができるよう頑張ってください(笑)。