式神

全4ルートをクリア。主要ヒロインに陵辱BADENDが無いのは拍子抜けでしたが、この手のシリアスバトルものが好きなら楽しめるかもしれません。

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発売日

プレイ時間

やってみて度

WHITECYC
-
2007年2月23日
初回約7時間
B

シナリオ

  • 長め。ルートは4つだけだが共通部が少なく、後半はほぼ専用ルート。
  • 基本はシリアスな退魔バトルもの。ツッコミどころも多いが、設定が凝っている割には各ルートともそれなりにまとめており、悪くはない。
  • ただし、ルート構成に問題あり。TrueENDっぽいのが2つに分かれていて、結局どのルートでもスッキリと終わらない。
  • 恋愛は、問題を抱えたヒロインに主人公が同情するところから始まる、よくあるパターン。無理があるキャラもいるが、ストーリー重視のバトルものとしては頑張っている方か。
  • 主人公は気の利く優しい性格で、感情移入は問題なし。ただ終盤を除けば後手後手に回り、やられ役が多くストレスが溜まる。
  • エロは薄めで各ヒロインに3つぐらい。陵辱は無し。が、夢の中とかヒロインが発情してたりとか、まともな和姦は少ないので要注意。つか、綺來のエロはあれだけでいいのか?
  • 瑠璃(がさつな義姉)が攻略できないのは痛恨。

CG

  • イベントCGは差分を除き約80枚。顔が崩れることが若干あるが、裸体がエロいので帳消し。キスシーンがどれもいい。特に綺來のはいい。
  • 立ち絵は顔の崩れがより目立ち、微妙なものがチラホラ。表情パターンはそれなりにあり。
  • エロゲであそこまで写実的な猫は見たことがない。  

音楽/ボイス

  • BGMはなかなか。クライマックスでかかる曲はラストバトルを盛り上げる。ボーカル2曲もそこそこ。
  • ボイスは主人公以外フルボイス。瑠璃の中の人が上手いなあと思ったら、戦カケのパナナ(アリシア)と同じひとだった。

システム

  • 売りのカードバトルは、画面EFFECT、軽快さ、難易度調整とも、エロゲにしてはよくできている。
  • ただ、これはシナリオの問題なのだが、終盤を除いて戦闘は日課の雑魚狩りなので、文字通りルーティーンワーク。中ボス的なものが欲しかった。
  • 2周目以降は戦闘スキップ可。ルートクリアごとに強力な札が追加され、周回プレイも苦にならない。
  • ADVとしての機能は概ねOK、といいたいところだがマウスインターフェースがダメダメ。スキップがワンクリックで出来ないとか信じられん。
  • 忍耐力に自信が無ければ、初回に綾乃は攻略しない方がいい。

瑠璃がないなら水菜を食べればいいじゃない

体験版で瑠璃が出てきたところで止め、メーカーHPで義姉である(実姉ではない)ことを確認して購入決定した身としては、たとえパケ裏に彼女のエロCGが無く暗雲ただよっても、いちるの望みにすがりたくなるわけですよ。仕事が忙しいさなか、まだチアフル!だってコンプしていないのに、瑠璃ENDを求めて全ルート制覇もしますって。しかし結局、そんなENDは影も形も無く、スタッフコメントで「全ルートクリアおつかれさまでした♪」とか表示されたときは殺意が‥‥。
 まっ、瑠璃はそれなりに美味しい役どころでしたし、代わりに水菜がツンデレな魅力を振りまいてくれたので良しとします。彼女が絡む綾乃ルートは、ダブルヒロインの魅力も合わせ一番楽しめました。水菜がデレるのがかなり早くて残念なところもあるのですけど。

とにかく、せっかく設定が凝っているのにもったいない部分の多い作品でした。制作期間を考えずに設定を詰め込みすぎたツケが回った感じ。シナリオを微調整する時間があれば、もっとオススメできる作品になったのではと思います。

難点も上げましたが、カードバトルは結構遊べるし、エロゲでは比較的少ない和風バトルものなので、そういうのがお好きな人は突撃しても良いかと。「退魔師シェード」などという、犬がダラダラと涙を流すマンガの読み過ぎじゃないのかと頭を抱えたくなるようなネーミングセンスの割には、意外に楽しめるんじゃないかと思います。

 

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