Rewrite |
おおむねクリア。まごうことなき大作で、一部CGに難ありなことを除けば、シナリオ、音楽、システムなど全ての要素が質・量ともにさすがの一言。ただし終盤は分かりづらい上に雰囲気が暗めなため、恋愛ADVとしては人を選びそう。そういう意味では惜しい作品。 |
メーカー |
修正ファイル |
発売日 |
プレイ時間 |
やってみて度 |
KEY |
- |
2011年6月24日 |
総計約50時間 |
A |
シナリオ
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CG
音楽/ボイス
システム
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ギャルゲをやったというより、久しぶりに面白い話が読めたという感じで楽しめました。特に朱音ルートと最終ルートは途中で止められず、ほぼ徹夜状態でクリア。ちょっとシナリオ長すぎですし、ギャルゲとしては萌えシーンが少ないのはアレですが、メジャーブランドの最新作に相応しいクオリティだったと思います。
ただ世界設定の説明が誰にでも理解できるようにはされないため、最終ルートが分かりにくくなるのが難点。突拍子もない設定にしておいて、「余計な説明は無粋だからしません!(キリッ」というスタンスは、マイナーメーカーならともかく、KEYのような大量購入が想定されるブランドでやるのはいかがなものか、とは思います。要は「私が初回プレイでスッキリ理解できるようにしてくれ」ってことなんですけど(笑)。
関係ないですが、分かりにくいけど面白いというところで、洋画の「インセプション」を思い出しました。この映画は超オススメです。
以下、攻略順に各ルートについて書きたいことを。ネタバレありです。
私の好きなキャラNo.2。体験版冒頭では、またオツムの弱いキャラがメインか…、とゲーム自体を投げそうになりましたけど、とぼけた言動とは裏腹に一番のシッカリもので、幼なじみだけに主人公への想いも一途。惚れるなという方が無理です。特に、幼少期に主人公を助けはしたけど、自分に都合のいいように人格を改変してしまったのではと苦悩するところはせつなさ炸裂。他のヒロインは主人公を心の拠り所にできますけど、小鳥はできない。この不安を完全に払拭したエンディングは、二人の明るい未来を想像できて良かったと思います。あとこのルートの井上はGood。女子高校生とは思えないタフさに惚れました。いつかファンディスクなどでいちゃいちゃしたいです。
咲夜を筆頭に魅力的な脇キャラが多いためか、いまいちヒロインの印象が薄いルート。他のヒロインは基本不幸な状態ですけど、ちはやは咲夜と出会ったことですでにある程度救済されてるのも一因です。ちはや自体は天然かつ素直なキャラで可愛いんですけどね。最後のバトルは調子のよるぎる展開が目立ちましたが、個別ルートの中では一番ハッピーな、オカ研復活を予感させるENDは良かったです。まさか残りのルートで、世界が滅亡したり主人公が死んだりするとは、この時点では夢にも思いませんでした(笑)。
脇役ではギル、パニもよいのですが、ミドウがいい味だしてました。昨日の敵は今日の友的な展開(しかもツンデレ)は燃え燃えです。他のルートで顔を出さないのは、全くもって残念。あと痛恨だったのが、教会のバトルで西九条がものすごい悪人に感じたこと。目を開くとモロ悪人ヅラだし。これ以降最終ルートに至るまで彼女に萌えることができなくなり、ゲームを楽しむ上でかなりもったいないことになりました。
キャラもルートもお気に入りNo.1。高飛車でありながらギャグもこなし、何でもお見通しのチートキャラと見せかけて男女関係には実にヘタレというギャップ。さらにオッパイイベントが止めとなりました。キュアベリー以来の中の人(喜多村英梨)のファン、というのも効いたと思います。ストーリーも、どうみても小物系悪役だった洲崎とのまさかの共闘で、ご乱心のヒロインと激突という凝った仕様。地竜とのラストバトルは本作のベストバウトでした。吉野の見せ場もありましたし。しかし最も評価したいのは、人工来世での顛末をきっちり描写したこと。あそこは例えばルチアルートのように、エピローグでしゃんしゃんと済ませるのが普通なので、凄く得した気分になりましたし、内容も良かった。唯一の心残りはしまこですが、私の中ではしまこ×吉野で脳内補完されてます(笑)。
あとは朱音とのイチャイチャがもう少しあれば…。篝が撃たれて加島桜が殺された直後の、津久野の耳打ちを数日だけ遅らせて、収穫祭でデート(明らかに事後のドギマギありで)とかね!
ちょっと反則気味の描写もありましたが、ルチア=アサヒハルカは意外性がありましたし、教会での解決シーンでrewrite能力をルチア(の毒)を受け入れるために使うあたりは熱かったです。正直、このルートはここで綺麗に終わっても良かった(笑)。以降も悪くは無いのですが、最後の方は延々と痴話喧嘩やってたようなものですからね。しかし、唯一まともなデートシーンがあったのはポイント高いです。
キリッとした表情でボケをかます(主人公の勝手な吹き替え含む)静流の可愛らしさは、ちょっと異常でした。ただ、それしか印象に残っていないのは何故なのか。私がガイア派だからか(教義はともかく、可哀想で同情してしまう人たちが多い)、あるいは直前にやった朱音・ルチアより静流本人の不幸度が弱かったからか。いまいち話に乗りきれなかったのは残念でしたが、静流の可愛らしさの前では些細なことです。
分かりにくさ炸裂のルートですが、スルースキルの高い私は、適当に流しながら楽しめました。中盤までの神秘的な雰囲気や篝との触れ合いは良かったですし、最後の部活、初めての共闘はやはり燃えます。認識レベルを限界まで上げるためのリライト能力連続行使のところなどは、演出を含めてかなり好き。ただもうちょっと説明を加えても、罰は当たらなかったと思います。
いきなり戦場モノが始まって吹きました。おかげでMoonまでの流れをサッパリ忘れて、1個の独立した話として楽しんでた訳ですが、初回プレイではエンディング最後の篝の笑顔やfinの絵の意味が分からなくて…。スルースキルの高い私でも、これは気になる。で、Memoryとか読むと、篝は月と地球の二人いるって?。「ああ、固定選択肢の横の「篝」火ってそういう…」とか唸りつつそんなの分かるかよと思いきや、Moon2回目やると「篝は双子」とかハッキリ書いてある。初回は読み飛ばし余裕でした(笑)。というわけで初回の最後で感動し損ねたのはアレでしたが、ほぼ全編楽しめたのでOK。主人公はやたらと活躍するし(ガーディアン側に二股がバレないのは気になったが)、地球篝は残念可愛いし、小生意気なロリ小鳥はど真ん中ストライク。一応は主人公を含めたハッピーエンドといっていいのかな?恋愛ADVとしてはBAD(悲恋)っぽいので、ファンディスクではぜひクリーミィ☆かがりんを。