1万円以下で始める

携帯MP3プレイヤーのある生活

クリエイティブメディア Digital MP3 Player

〜 いつでもどこでも18禁ゲームのBGMを 〜

2001.12.16 記

 最近の18禁ゲームの音楽は、シナリオその他との相乗効果もあって、本当に良いと思える曲が増えてきています。CD-DAという、音楽CDと同等の音質及び使い勝手で提供されることも多く、室内のBGMとして利用している方も多いかと思います。

 そうすると次の段階として、外出先で携帯型プレイヤーを利用して聴いてみたくなりませんか? 外出先での退屈な待ち時間や移動時間などが、バラ色の時間になること請け合いです。そんな生活を1万円弱で気軽に始められるプレイヤーとして、CREATIVEMEDIA社のDigital MP3 Player(これでも商品名です)を紹介します。

<小型軽量のメモリ型携帯MP3プレイヤー>

 CD-DAで提供される18禁ゲームの選りすぐりを外出先で聴こうとした場合、現在は以下の3つが主な選択肢になると思います。

1. MDプレイヤー → 電池の持ちがいい・周りに利用している人が多い
2. CD-R型MP3プレイヤー → 収録曲数が非常に多い(600分以上) 
3. メモリ型MP3プレイヤー → 小型軽量・メディア管理の手間がない

 もともとMDを良く利用している人ならそのままの流れでMDを、とにかく曲数を多く持ち歩きたいという人はCD-R型MP3(CD-Rドライブが別途必要)もしくはハードディスク型MP3を選ぶといいかもしれません。そして私のように小型軽量で、管理を含めてパソコンとプレイヤーで全て完結させたいと望む人は、メモリ型MP3プレイヤーがおすすめです。

 以下は、このメモリ型MP3プレイヤーというジャンルの中で、Digital MP3 Playerのおすすめ理由を書いていきます。

 Digital MP3 Playerの長所・短所は以下の通りです。おおざっぱに言うと、基本的な機能を維持しながら必須でないものを大胆にカットし、低価格を実現した製品だと思います。

○ 長所 
 ・安い(メモリ32MB内蔵で実売1万円弱)
 ・あとからメモリの拡張が可能(マルチメディアカードで最大96MBに) 
 ・質感の高いデザイン(外側に金属パーツも使用) 
 ・薄い(単4電池+α程度の薄さ) 
 ・音がいい(と思います) 
 ・単4型アルカリ乾電池×2本で連続10時間再生(ニッケル水素充電池だと7時間程度)

○ 短所 
 ・添付ソフトにMP3作成機能がない 
 ・液晶表示なし 
 ・リモコンなし 
 ・MP3形式の再生のみ対応 
 ・ファイル転送ソフトの使い勝手がイマイチ

<安いのに高級感溢れるデザイン、音質も満足>

 まず、1万円弱の価格でありながら高い質感を維持している外観が購買意欲をそそります。32MBメモリ付属で1万円弱というのは、この種のプレーヤーの最低価格帯に属します。にもかかわらず前面パネルに金属製のプレートを用いたり、各種スイッチ類の操作感も良好であるなどこだわりを感じさせるつくりになっており、高級感は上位機種と比べても遜色ありません。独特なデザインに嫌悪感さえ抱かなければ、ルックス的には満足できるのではないかと思います。
  また、単4型乾電池+α程度しかない薄さを実現した形状も見逃せません。私の経験上、衣服のポケットに入れて持ち歩くことが前提の携帯機器は、全体的な小ささよりも薄さが重要だと思います。これ以上薄くするにはボタン電池を使うしかない、というところまで薄くしたこの形状は、携帯時の快適性を高いものにしてくれます。

名前の刻印されたパネルは金属製

厚さはわずか15mm

  もともと内蔵されているメモリは32MBで、標準的な音質のMP3ファイル(128kbps)で音楽CD半枚分程度の音楽が収録可能です。ちょっと物足りない容量ですが、あとからマルチメディアカードで最大96MBまで増設することが可能です。マルチメディアカードの価格は32MBで4,000円、64MBで8,000円程度です(2001年12月現在)。

  そして音質ですが、電源を入れて初めて聴いたとき、意外に良い音であることに驚きました。他の携帯プレイヤーと聴き比べたわけではないので絶対評価になってしまいますが、価格から想像するよりずっと良い音を提供してくれると思います。ノーマル、低音あるいは高音強調の3つのモードを搭載しています。私はノーマルで聴いています。
  再生モードは3つ。全曲リピート、1曲リピート及びランダムリピートです。

  電源は単4アルカリ乾電池×2本で、連続10時間再生が可能です。メーカー保証対象外になるかも知れませんが、ニッケル水素充電池の利用も可能で、私の場合ソニー製700mAh容量の充電池で連続再生時間は約7時間でした。私は2組4本の充電池でローテーションしています。

 <液晶なし、リモコンなし、MP3作成ソフトは自前で用意>

 外見上の欠点としては、液晶及びリモコンが無いことが挙げられます。これは価格を考えるとある程度やむを得ないところで、割り切りが必要ですね。液晶の代わりとしてはLEDが赤・緑の2つ付いていて、電源や演奏の状態を示してくれます。このLEDもデザイン上重要なアクセントになっています。また本体を胸ポケットに入れて利用する場合、よほど厚手のシャツでなければ外側から手探りでのボタン操作が可能です。

  添付ソフトも最低限で、本体にMP3ファイルを転送するソフトしかありません。MP3を作成するには、別途フリーソフトなり市販ソフトなりを用意することになります。また転送ソフトはエクスプローラライクでわかりやすいのですが、曲順リスト保存機能は無く、本体内の曲順を簡単に変更することもできません。転送された順番がそのまま曲順になるため、変更する場合は一度本体内のファイルを削除し、再度希望する順番に転送し直さなければなりません。一曲の転送(約5MBのMP3ファイル)には15秒程度かかりますので、煩わしさを感じます。ただ、単純な再生機能はついていますので、曲の内容を確かめながらの転送は可能です。

赤と緑のLED

ファイル転送ソフト

 いたってシンプルな転送ソフトですが、見逃せない機能もあります。それは画面の背景に手持ちのBMP画像を設定できるところ。クリエイティブメディアはユーザーのニーズを良くわかっていらっしゃる。ちなみに私はこんな感じにしています。えっ、これじゃ文字がよくみえないだろ馬鹿! っですって? ククク、馬鹿で結構! これをやれば、別に曲を変更するわけでもないのに毎日このソフトを立ち上げる私の気持ちが、きっと分かっていただけると思います。 

 音楽圧縮形式としてはMP3にしか対応していないところも少し残念。MP3の半分程度の容量で同程度の音質を確保できるWMAには対応して欲しかったところです。ただWMAには著作権保護機能が備わっているため、私のようなOS再インストール頻度の高い自作パソコンユーザーには扱いが面倒なんですよ。単純なファイルとして扱えるMP3は、やはり重宝します。
  もちろん、強力な著作権保護が必要な日本の最新楽曲ダウンロード配信には未対応。そういうことにもチャレンジしたいという人は、対応する比較的高価な日本のメーカーの機種を購入し、保護機能の使い勝手の悪さを堪え忍びながら利用する必要があります。

<とりあえず試してみたいという人にお勧め>

 この製品の魅力は、一万円弱というちょっと買ってみようかなと思わせる価格ながらデザインに高級感があり、将来的にはメモリの増設で収録曲数を増やすことも可能、というところだと思います。MP3作成機能がないため初心者には若干敷居が高いのですが、MP3作成ソフトは今では3,000円前後から市販されていますので、同時に購入してしまうという手もあります。または、cd2wav32等のフリーソフトにこの機会に挑戦してみても良いかもしれません。
  低価格化のために様々な便利な機能を切り捨てていますが、そこのところを許容できれば入門用としては決定版といってもいい製品だと思います(2001年12月現在)。おすすめです。

 と思っていたら、私が購入した後に強力な対抗馬が出現しました。アイオーデータHyperHyde Exrouge。5,000円程度高くなりますが、日本語液晶表示・MP3作成機能・単4電池一本で12〜19時間再生(これはスゴイ長時間です)などが付いてきます。液晶がどうしても欲しい、面倒で充電池なんて使ってられねえよ、という人にはこちらかな。絶対的な価格の安さならDigital MP3 Player。どのみち両製品ともコストパフォーマンスは他製品と比べ高いですから、あとはデザインの好みで決めてしまってもよいかと思います。

 

 ちなみに2002年1月現在の私の収録曲は、以下の通りとなっています。32MBぎりぎり。結局はゲーム全体が好きになったものから選んでしまいう傾向が強いですね。

1. 同じ空の下で
2. 貝殻
3. refrain
4.philosophy
                    以上「家族計画」より
5. 波は穏やか
6. 人生はかくも素晴らしく美しい
                     以上「サフィズムの舷窓」より
7. それぞれの夢のかたち
8. Dream Goes on
                     以上「星空☆ぷらねっと」より   
9. track No.2
10. track No.5
11. track No.8
12. track No.11
                    以上「特命教師 瞳」より

 

  

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