18禁ゲームを楽しむための
おすすめ液晶ディスプレイ 2001.8.31 記
液晶ディスプレイの購入を検討している方に、ぜひ選択肢の一つとして加えて欲しいのが、NANAOのFlexscan L365(15インチ、1024×768)です。高輝度パネル及びDVI入力を採用し、他の製品とは一線を画した(と思われる)美しい表示が手頃な価格で得られます。
< 高い色再現性と輝度で低解像度CGのフルスクリーン表示もOK > 18禁ゲームをこよなく愛する人がモニタを買い換える際に、液晶ディスプレイを選ぶことをためらう最大の理由は、640×480などの低解像度CGを拡大表示すると、寝ぼけて色褪せたように表示されてしまうことではないでしょうか。一般的に液晶ディスプレイは、決められた解像度(15インチなら1024×768が多い)以外では、あのシャープな画質を維持できません。そのため、18禁ゲームで標準的な640×480のCGをフルスクリーンで表示させると、CRTディスプレイと比較してかなり見劣りしてしまいます。かといって、例えば15インチで1024×768の画面設定で、640×480のウィンドウ表示では小さすぎます。他の用途ではほとんど問題にならないのに18禁ゲームをやるときだけは苦しく、悩ましいところでした。 余談になりますが、高輝度の恩恵でDVD映像の発色も一般的なパソコン用モニタとは比較になりません。ほとんど民生用プレーヤー+テレビと同じ感覚で楽しめます(こちらの方が重要か?)。 < デジタル接続で、よりシャープな画質を実現 > L365には、映像入力端子として通常のアナログD-sub15ピンに加え、デジタル入力のためのDVI端子が装備されています。私のパソコンのビデオカード(ATI RADEON VE)は両方の同時出力が可能なため、まったく同じ画面を切り替えて比較したところ、DVI端子を利用したデジタル接続の方がキレの良い(文字表示がクッキリハッキリした)表示が得られました。劇的というほどではありませんが、それでも一度デジタル接続のシャープさを体験すると戻れません。自作派の方は液晶ディスプレイ購入と同時に、最近増えてきたDVI出力付ビデオカードへのアップグレードをお勧めします(ATI RADEON VEやMatrox G550、各種GeForce系カードなど)。L365の場合はアナログもOKの2系統入力なので、当面はアナログ、いつかはデジタルということも可能です。 デジタル接続がシャープな表示になるのは、もともと液晶ディスプレイはCRTと異なり画像データをデジタルで受け取って表示するため、データをほとんど劣化することなしにディスプレイに転送し、表示することができるからです。しかし現在、デスクトップパソコン側の画像出力はほぼ100%、CRTにあわせたアナログ出力になっています。それを受けて液晶ディスプレイ側も、アナログ入力のみの場合がほとんど。本来ならデジタルで一発転送できるものを、わざわざ信号が劣化しやすいアナログに変換しているわけで、良く考えればアホらしい話です。デジタル出力→デジタル入力こそ、液晶ディスプレイの能力を最大限発揮できる接続方式です。 液晶ディスプレイの弱点の一つ、素早い動画を表示したときに画像が若干ブレるという現象は、L365でも解決されていません。応答速度は26msと比較的速い部類に入るのですが、DVDの動画を液晶ディスプレイと普通のテレビで見比べると、シーンによってはやはり違いを感じます。日本のテレビの表示形式(NTSC)における切り替え速度は16.7ms。これに近い応答速度が得られるようメーカー各社にはがんばってほしいです。 長々と書いてきましたが、つまりは今回L365を買ったことで、液晶の高画質化には高輝度(コントラスト)及びデジタル接続がとても重要なんだなあ、と感じた次第です。とはいってもきちんと比較したわけではないので、他の機種が実際にどうなのかはわかりません。輝度等のスペックがL365と同等でも画質はイマイチとか、あるいはその逆もあるかと思います。 (注:もし机上のスペースに余裕があり、画質重視でいくのなら、液晶よりCRTを選んだ方がいいでしょう。発色の良さや応答性の高さ、解像度変更の柔軟性など画質関係のほぼ全ての分野で、CRTは液晶を上回ります。特に最近出回ってきた高輝度タイプのCRTならば、L365以上にDVDやテレビ画像を良好な画質で楽しむことができると思います) |