Dies irae
Also sprach Zarathustra -die Wiederkunft-

2007年12月版のリメイク(2ルートのみ)。あらすじに変更は無くオチは一緒だが、後半のシナリオが大きく変更され燃え度は格段に上昇。特にマリィルートは燃え萌えで一見の価値あり。ただ半年以内に計4ルートの完全版が発売予定のため、待てるならこちらを待つのが吉。

メーカー

修正ファイル

発売日

プレイ時間

やってみて度

light
-
2009年7月24日
総計12時間
B

シナリオ

  • 2ルートのみだが、それぞれが長いためボリュームとしてはそれなりにある。
  • 凝りに凝った設定を活かした、熱いバトルが目白押し。一部無理矢理っぽいのもあるが、戦闘の決着やストーリー進行に説得力があり、ラストまでグイグイと引っ張る力はかなりのもの。
  • 男キャラは格好良く、ヒロインは可愛く。多数のキャラが登場するが、無駄なキャラは一人もいない。
  • マリィルートは主だった伏線がすべて回収され、最高の盛り上がりをみせつつスッキリと終わる、まさに本編と言えるルート。一方、香純ルートは外伝的な扱いで、ENDの残尿感がものすごい。
  • 設定が複雑で、説明する文章も長くダラダラしがち。かったるいと感じたら、セリフ以外は左クリック連打でもノリでいける。
  • 説教バトル多し。基本的にみな切れモノでおしゃべりなため、カラダ以上に口とアタマを動かし、図星をつかれて激昂しワナにはまった方が負け、みたいな感じ。それが醍醐味でもあるが、そればかりだと疲れる。
  • 「〜できたのは奇跡に近い」みたいな表現は、1プレイ2回までにしような! 
  • エロシーンは、マリィ、香純に各1回。あとはサブキャラにちらほら。お察しください。 

CG

  • イベントCGは差分を除き120枚程度、+カットインCG30程度。量的には十分で質も高い。一方立ち絵は、特に螢の表情差分は不足気味。
  • 拡大、縮小やカットインなど、動きのある演出が豊富で、バトルシーンを盛り上げる。背景も綺麗。 
  • 初回特典の冊子(黒本)は、ゲーム内CGをひらすら掲載した絵本。でかくて重いが、その分紙質や印刷は悪くない。設定解説やスタッフコメントなどのお楽しみは無いので注意。

音楽/ボイス

  • 音楽鑑賞に登録される曲数は30。クラシック調の荘厳な曲が多く質は高い。体験版3章のラストなど、要所でかかる「Walhall」がお気に入り。
  • ボイスは主人公を除きフルボイス。あいかわらず男声の熱さ、渋さが光る。ただ6章のベイはテンション高過ぎなので再録希望。

システム

  • ADVとしての機能に大きな不満は無し。
  • セーブデータの表示が不親切。誰のルートの何章なのかぐらいは表示させてほしい。

螢が好きすぎて半年が待てない人なら

螢命の私としては、完全版待ちでコレは当然スルー予定でした。が、なにやら螢が「〜だもん」とか言うらしいとの噂を聞き、たまらず購入。我ながらいいカモです(笑)。

結果、自らのルートが無いにも関わらず螢の存在感は大きく増加し、玲愛も美味しいところを持っていくなど、完全版がかなり楽しみになるデキでした。加えて、大幅に修正されたマリィルートも良し。1ルートでこれほどのボリュームとクオリティを兼ね備える燃えエロゲは、年に一本出るかどうか。今年はバルドスカイも評判いいみたいですけどね。

ただし、こちらはあと半年(2009年内)も待てば、螢・玲愛ルートが追加された完全版が出る予定なので、そちらを待つのが無難。プレイすると分かりますが、これで螢・玲愛の攻略ができないというのは、エロゲとしてはいかにも中途半端。つまり、今回のを気に入った人は、ほぼ確実に完全版も欲しくなると思います。あとは、完全版とアペンド版の価格、特典の黒本が欲しいかどうかで検討を。

 

 

それにしても、「無料ダウンロードは、ユーザー登録して個人情報を晒した人のみ」、「多くの素材を流用したリメイク版を通常のエロゲ価格で販売。しかも完全版・アペンド版の価格は発表せず」などなど、相変わらず旧版購入者(一部信者を除く)に唾を吐きかけるような売り方。急に欲しくなって調べてみたらビックリです。アホかと。

といっても今回のは所詮つなぎで、メーカーの本命は完全版の発売。そのラストチャンスでは、「螢ルートの大ボリュームの体験版を出す」、もしくはそれ以上のことをやってくれるでしょう。少なくとも螢とのエロシーンまで、できれば螢ルート丸ごとを体験版として出せば、インパクトも大きく、当事者の誰もが幸せになれる、と思います。特にメーカー(およびその中の人)の今後のメリットの大きさを考えれば、これに類する何らかのアクションを起こすのは確実なんですが、今回の売り方を見るとちと不安。

 

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